吾妻川エリア概説

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吾妻川は、浅間高原をほぼ西から東へと横切るように流下している。 国道や鉄道もこの河川沿いに敷設され、住居の多くがその両岸に展開している。 吾妻川に沿って移動すると、両岸には多くの崖地形が見られる。吾妻川エリアの嬬恋村内では、ちょうど浅 間火山と草津白根火山の噴出物の境界となる。左岸は草津白根火山の溶結した白根軽石流堆積物が崖をつ くり、右岸は浅間軽石流堆積物の崖である。一部では、浅間軽石流堆積物が礫層などを挟んで白根軽石流の 上にのっていることが確かめられる露頭もある。両岸には、段丘礫など河川によって堆積した地層も露出する が、火山噴出物の新旧や分布範囲などを探り、大地の成り立ちを紐解くヒントが多く隠されている地域である。 1783(天明 3) 年の浅間山の活動では、鎌原土石なだれが吾妻川に流れ込み、下流域で甚大な水害をもたら した。本エリアでは、その時の遺物や石碑、記録などが多く残されており、浅間山の火山活動と当時の人々の 暮らしへの影響なども学ぶことができる。

F.エリア ジオサイト一覧

拠点施設

八ッ場天明泥流ミュージアム

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江戸時代に鎌原村を埋没させた「浅間焼け」と言われる1783(天明3)年の噴火と、 この噴火に起因する天明泥流を中心とした展示がされている。 八ッ場ダムの建設に伴い行われた発掘調査にて発見された縄文時代から江戸時代までの遺物の展示をはじめ、 泥流の剥ぎ取り標本や再現VTRなど天明の噴火を間近に感じることができる。 また展示物は幅広く、かつてこの地に住んでいた縄文人や、天明泥流によって一瞬で飲み込まれた 江戸時代の日常など、悠久の時に想いを馳せることができる。




ビジターセンター

道の駅 八ッ場ふるさと館

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道の駅「八 ッ 場ふるさと館」は、国土交通省の八ッ場ダム建設事業により水没する 地域の生活再建と地域振興を目的とし建設された。 八 ッ 場ふるさと館には、地域の農産物直売所の八ッ場市場や八ッ場食堂、情報休 憩コーナーなどが設けられており、天然温泉の足湯にも入ることができる。カレーの ルーをダムの貯水にみたてた八ッ場ダムカレーが人気である。 2014 年には、読売新 聞社が主催する「関東道の駅アワード 2014 」にて、関東 149 駅の中から特徴のある道 の駅の 30 駅「プレミアム 30 」に選ばれた。 道の駅八 ッ 場ふるさと館では、地域の自然を生かしたツーリズムにも取り組んでおり、 地元のおじいさんらが案内してくれるツアーも実施。紅葉ハイキングやホタルの鑑賞 会など観光客から人気となっている。