雲林寺

大洞山雲林寺は吾妻郡長野原町大字長野原にあり、後閑(安中市上後閑)の長源 寺の末寺となっている。 雲林寺は、 1263( 弘長 3 年、臨済宗妙心寺派に属する龍幡和尚が創建した。その 場所も大字長野原字火打花にあったが、その後貝瀬に移った。 1559( 永禄 2 年 3 月 15 日、海野幸光が開基となって現所在地に伽藍を再建した。海野幸光は、西吾妻地方 吾妻川左岸に勢力を持ち、戦国時代に羽根尾城に拠った羽尾景幸の孫である。しか し、 1581( 天正 9 年、真田十勇士の伝説で有名な真田幸村の父、真田昌幸に滅ぼさ れてしまう。 1559( 永禄 2 年、後閑(安中市上後閑)の長源寺九世、為景清春が曹洞 宗大洞山雲林寺として創建され た 。 1783 (天明 3 )年の浅間山噴火による土石なだれ で埋没したが、地元の有志によって再建された。 1783( 天明 3) 年当時の住職は逃げ延 びることができ、噴火前の記録や噴火時・噴火後の詳細な記録を今に残している。 雲林寺の参道には、泥流によって流されてきて 2004( 平成 16) 年に発見された青面 金剛塔が建てられている。参道の両脇には紫陽花が植えられており、毎年 6 月には参 道に彩りを添えて、訪れる人々の目を楽しませている。