
~~嬬恋村の食文化「くろこ」とは~~
ジャガイモからでんぷんを取った絞りかすを再利用 絞りかすを凍結、発酵させることにより食材に加工し 保存食品に。これが「くろこ」 くろこ料理は、全国的にも数少ない珍しい食文化である 嬬恋村特産の「ジャガイモ」から独自の調理法で作る 郷土料理くろこは、3R{リデュ-ス(Reduce)・リユース(Reuse)・リサイクル(Recycle)}食材
3R(リデュース・リユース・リサイクル)の観点からも注目される食材で、以下の特徴があります。
①希少な郷土食
原材料や製造方法、食べ方が村独自で、特別な擂りおろし器を使って作られます。
②環境に優しい
自然乾燥でエネルギーを使用せず、廃棄物で作られるためエコロジー。
③健康・美容効果
整腸作用があり、大腸がん予防やコレステロール抑制効果が期待されています。
④無料かつ無尽蔵の原材料
規格外のジャガイモを使うため、原材料費がかからず安定供給が可能。
⑤有害獣対策
廃棄ジャガイモが放置されなくなることで、イノシシやサルの異常繁殖を防げます。
⓺体験型素材としての可能性
ジャガイモの栽培からくろこの製造までを通年で体験可能で、観光資源としても活用できます。
摺り下ろしたイモの繊維を網に入れて水の中で攪拌するとデンプンが水の中に分離する。この時重い順に沈む。砂や泥が最初に沈み製品になるデンプンの上には網をすり抜けた細かい繊維とデンプンが混ざった層が出来る。これを「一番くろこ」と言う。この「一番くろこ」が嬬恋村の郷土料理「そばせんべい」の材料になり一時期主食の一翼を担い先人の空腹を満たした。 そばせんべいとは? そば粉と「一番くろこ」を同量の水で溶きクレープ状にして焼いたものに、イクサと味噌と砂糖と少量の水を混ぜペースト状に味付けをしたものを塗って食べる、シンプルでヘルシーな嬬恋村の郷土食。今は「一番くろこ」が少ないので市販のカタクリ粉で代用している。
また、「一番くろこ」は「そばせんべい」の材料として使われ、かつて村の主食の一部でした。現在は市販の片栗粉で代用することもあります。
さらに、「いくさ」という作物に関する伝説があり、村では里芋や胡麻を栽培しなくなりました。この風習には、過去の栄養価や栽培効率を考えた政策が背景にあるとも言われています。
このように、くろこは環境や健康、文化的価値を持つ独自の食文化の象徴です。