ちょこっと小話

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土屋茂次さん
72歳

嬬恋村の郷土食 ”嬬恋くろこ”

嬬恋村の食文化「くろこ」とは?
簡単に言うと、ジャガイモからでんぷんを取った絞りかすを再利用したものです。
絞りかすを凍結、発酵させることにより食材に加工し保存食に加工したものが「くろこ」です。
くろこ料理は、全国的にも数少ない珍しい食文化であり、嬬恋村特産の「ジャガイモ」から独自の調理法で作ります。
郷土料理くろこは、3R{リデュ-ス(Reduce)・リユース(Reuse)・リサイクル(Recycle)}食材としても優秀で、また長い歴史を持つことから、2022年に”歴食”に認定されました。
どんなところが珍しいのですか?
つまごいくろこは大きくみて4つのセールスポイントがあります。
1つ目は全国でも稀な郷土食ということ。
原材料・製造方法・食べ方は村独特で、擂りおろし器は嬬恋村で発明・開発されました。
2つ目は、『環境にやさしい食材』ということ。
くろこは自然乾燥で仕上げ、保存するのにも常温のため、一切エネルギーを使いません。
セールスポイントの3つ目は、『美容と健康に良い食品』ということ。
排便および整腸作用が大きいので大腸がんの予防効果があります。また、コレステロールや血圧の上昇抑制効果が期待できるとの説もあります。
セールスポイント4つ目は、『原材料が無料で無尽蔵』ということ。
くろこに使う芋は規格外(廃棄物)で良いので、産地の嬬恋村では無料で無尽蔵産業で原材料費が無料なのは大きなメリットとなっています。
セールスポイント5つ目は、『有害獣の抑制効果が大きい』ことです。
原料のジャガイモは廃棄物なので、現状は畑に放置しているためイノシシやサル等の餌になり、異常繁殖の原因の一つになっています。くろこが産業として定着し、放置がなくなれば有害獣の抑制効果は測り知れません。
最後は『体験の素材として幅広い』こと。
くろこはジャガイモの植え付け・花見・収穫・すりおろし・でんぷんの採取・くろこの精製と年間を通して体験することができます。