浅間山北麓ジオパーク

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日本の各ジオパークを代表する岩石

 私たちの暮らしの中で、岩石は、建物の材料、歩道、墓など様々な場所で使われています。岩石をよく見ると色や模様が多種多様であることがわかります。これらの岩石は、地域ごとに異なった地球の活動によってできたものです。日本は、地域ごとに異なった地球の活動が見られるので、地域ごとに特徴のあるジオパークがあり、岩石があるのです。

 ここで紹介する岩石は、日本国内にある43地域のジオパークから送っていいただきました各ジオパークを代表する岩石です、浅間山ジオパーク推進協議会の拠点施設の一つである嬬恋村地域交流センターにおいて、これらの岩石を展示しています。

 岩石は、見ただけでは、そのおもしろさを感じないかもしれませんが、その岩石のストーリーをイメージしながら見ると、岩石が人の暮らしにどのような影響を与えてきたのかがわかって、とてもおもしろくなります。

また、日本にはこんなにたくさんの種類の岩石があるんだなぁと感動するかもしれません。

ぜひ実物を見に来てください。

地方別 (クリックした地方に移動します。)

北海道地方東北地方関東地方中部地方近畿・中国地方四国地方九州地方

 

北海道地方

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とかち鹿追ジオパーク

岩石名:安山岩/ 産地:北海道鹿追町然別(しかりべつ)火山群

 安山岩は、南アメリカのアンデス山脈の火山岩に対して、英語でandesiteと名付けられたことから、日本語では『アンデス山の石』を意味する『安山岩』と訳されました。安山岩は火山が噴火した時に出てきた溶岩(マグマ)が冷えて固まってできた岩石です。然別湖では、安山岩が割れて積み重なった岩場があります。山麓の岩場では、冷たい風(約0℃)が吹き出す風穴が存在し、地下には年中凍ったまま融けない土(永久凍土)が確認されました。風穴周辺の冷たく湿った環境では、様々な種類のコケが生息しています。

 

三笠ジオパーク

岩石名:石炭/ 産地:北海道三笠市

 石炭は、主に河川周辺の湿地に生息していた植物が地層中に埋没して、長い時間をかけて地球内部の高い温度と圧力を受けて変質した燃える岩石です。発熱量などの違いから無煙炭、瀝青(れきせい)炭、亜瀝青炭、褐炭に区分され、このうち三笠の石炭は瀝青炭や亜瀝青炭に分類されます。石炭は近代日本の産業を支えた重要なエネルギー源で、「黒いダイヤ」「黒の宝石」などと呼ばれていました。

 

アポイ岳ユネスコ世界ジオパーク

岩石名:かんらん岩(レルゾライト)/ 産地:北海道様似町幌満

 様似町にそびえる標高810mのアポイ岳は、おもにかんらん岩でできています。かんらん岩は、地球の奥深くにあるマントルをつくる岩石であり、世界中の変動帯でしばしばみられますが、多くは蛇紋岩に変成しています。アポイ岳では、かんらん岩がマントルにあったままの姿を地表でも保っていることが特徴です。また、アポイ岳では、ここでしか生育しない花を多く見ることができます。この独特の高山植物をつくりだしている理由は、夏の海霧や冬の少雪に加え、かんらん岩がつくる土壌が、植物の生育を妨げる成分を含んでいることによります。

 

洞爺湖有珠山ユネスコ世界ジオパーク

岩石名:大有珠の溶岩(デイサイト)/ 産地:北海道有珠郡壮瞥町

 有珠山は2万年~1万年前に噴火をくり返して誕生した火山です。江戸時代以降は、数十年おきに噴火活動を起こしています。有珠山の溶岩(デイサイト)は粘り気が強く、まわりの岩を割りながらゆっくり動くため、地震や地割れをおこし、噴火が近づいていることを教えてくれます。この特徴から、2000年の噴火の際には、付近の住民が噴火前に避難できましたので、犠牲者が出ませんでした。

 

白滝ジオパーク

工事中

 

東北地方

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下北ジオパーク

岩石名:石灰岩/ 産地:青森県下北郡東通(ひがしどおり)村

 

 コンクリートを造るときのセメントの原材料になる石。約2億年前に赤道近くの浅い海底で生きていたサンゴや貝類、プランクトンの死骸が積もり重なって石になりました。この石は、プレートの動きで北へ北へと運ばれて、プレートが沈み込むときに大陸プレートの縁にくっつき、隆起してできた山の一部です。周辺からは二枚貝のメガロドンの化石が発見され、石灰岩形成の年代が明らかとなりました。

 

八峰白神ジオパーク

工事中

 

男鹿半島・大潟ジオパーク

岩石名:寒風山の安山岩/ 産地:秋田県男鹿(おが)市寒風山(かんぷうざん)

 

 男鹿半島で安山岩といえば寒風山の安山岩が広く知られています。寒風山は男鹿半島の頭部にそびえる標高354.8mの独立峰で、3万年以上前から2万年前以降にかけて噴火を繰り返した複合火山です。寒風山は大部分が安山岩の溶岩からなる火山で、いたるところで典型的な火山地形を見ることができます。山頂の南西側にはもう一つのピーク・姫ヶ岳があり、その稜線を下ると大きな安山岩が積み重なった「鬼の隠れ里」があります。これは地下からゆっくり押し上げられた溶岩が柱状に積み重なり崩れたものです。寒風山の安山岩は護岸や庭石、城の石垣などに幅広く利用されています。

 

三陸ジオパーク

工事中

 

栗駒山麓ジオパーク

岩石名:火山豆石/ 産地:宮城県栗原市

 栗駒山麓ジオパークでは、火山豆石が見られる場所が複数あり、活発な火山活動があったことを物語っています。今から30万~5万年前、栗駒山麓ジオパークの西方にある鬼首や鳴子では、活発な火山活動が繰り返されていました。そして、たくさんの火山灰などが噴き出し、栗原の大地に降り積もりました。そうしてできた火山灰の層には、“火山豆石”というコロコロとした丸いものが含まれていることがあります。これは、雨水などの水滴に火山灰がまとわりついて大きくなり、地面に落ちて固まったものと考えられています。

 

ゆざわジオパーク

岩石名:三途川層凝灰質泥岩及び凝灰質砂岩互層ウダイカンバ化石/ 産地:秋田県湯沢市高松 黒滝

 大きな火山噴火によって大地が凹んでできた地形(陥没カルデラ)に水がたまり、湖ができました。この岩石は、その湖の底にたまった泥や砂、火山灰が固まってできたものです。泥や砂だけではなく、当時生きていた植物や昆虫も化石となって岩石の中に含まれています。これらの化石は保存の状態がよく、名前までわかるものが多くあります。この湖はおよそ300万年以上前、現在の湯沢市の半分近くの範囲(10km×20km以上)に広がっていたと言われていますが、今は既に大地に変化しており、湖の痕跡としてはこの岩石が残るだけです。

 

鳥海山・飛島ジオパーク

岩石名:安山岩/ 産地:秋田県にかほ市象潟(きさかた)海岸付近の「流れ山」

 鳥海山は、秋田県と山形県にまたがる標高2,236mの活火山で、その裾野は日本海まで続いています。今から2500年前ほど前の紀元前466年、鳥海山では大きな山体崩壊がおこりました。くずれた土砂は北に向かって猛スピードで流れ、当時の日本海を埋め立てて平らな土地をつくりました。鳥海山がくずれてできた土地には、高さ数十mの小さな丘が点々と散らばっています。このような丘は「流れ山」とも呼ばれ、その内部には大小に砕けた鳥海山の溶岩があります。展示の石はこの流れ山から採集したもので、かつて鳥海山の山頂部にあった安山岩です。

 

磐梯山ジオパーク

工事中

関東地方

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浅間山北麓ジオパーク

岩石名:鬼押出し溶岩/ 産地:群馬県吾妻郡嬬恋村

 浅間火山は約10万年から活動を始めました。その成長史の中で最も新しい溶岩が1783年に流れ出た鬼押出し溶岩です。新しく溶岩の流れた跡がよく分かるため、小・中学校や高校の教科書にその写真が使われています。有名な溶岩流なので、日本地質学会が選んだ「群馬の岩石」(群馬県を代表する岩石)に指定されました。岩質(岩の性質や種類)は、輝石安山岩(輝石という鉱物をふくむ安山岩)ですが、黒色で小さな穴がたくさん開いている岩が多く見られます。白っぽく光って見えるのは長石という鉱物です。

 

下仁田ジオパーク

岩石名:御荷鉾(みかぼ)緑色岩(青岩)/ 産地:群馬県下仁田(しもにた)町

 下仁田ジオパークの中心地 二つの川が合流する地点に顔を出し、地元では青岩と呼ばれています。夏は川遊びやバーベキューをする人でにぎわう憩いの公園になっています。

 この青岩は海底火山の岩石が地下の熱と圧力で元の岩石が変化して緑色の岩体になったと考えられています。岩が一方向に割れやすいのはこのときの圧力の影響です。

 青岩は日本列島を東西に横断する中央構造線の北縁にも位置し、地下では三波石峡(さんばせききょう)(群馬県藤岡市)、長瀞(ながとろ)の石畳(ジオパーク秩父)とも繋がっています。

 

筑波山地域ジオパーク

岩石名:花こう岩/ 産地:茨城県桜川市真壁

 マグマが地下深くでゆっくりと冷え固まってできた岩石です。石英や長石などの白っぽい鉱物と、黒雲母などの黒っぽい鉱物を多く含み、それらの粒の大きさがよく揃い、モザイク状に見えるのが特徴です。筑波山地域では、筑波山の中腹~山麓をはじめ、筑波山塊の山々で普通に見られ、『茨城県の石』にも指定されています。

 筑波山塊の花こう岩は、約6千万年前(新生代古第三紀)に、中国大陸の東端でつくられたと考えられています。これらは、昔から良質の石材としても有名で、日本銀行や迎賓館、東京駅などの名だたる石造建築に用いられています。

 

銚子ジオパーク

岩石名:高マグネシア安山岩/ 産地:千葉県銚子市黒生(くろはい)

 日本の東西を分ける鍵?

 今から約2500万年前~1400万年前に、大陸の一部が2つの大きな塊となって引きはがされました。この2つのパーツは、現在の日本列島の東半分と西半分をつくっています。しかし、これらの境界、つまり、地質学上の日本列島の東西の境界はどこにあるのか、現在もわかっていません。

 そして、大陸から日本列島のもとが引きはがされた頃の火山活動でできた岩石が、銚子の高マグネシア安山岩になります。日本列島が逆「く」の字に折れ曲がっているところに位置するのが千葉県の銚子であることなどから、東西日本の境界を探る鍵になるのかもしれません。

 

秩父ジオパーク

岩石名:緑泥石片岩(三波川(さんばがわ)結晶片岩類)/産地:埼玉県秩父(ちちぶ)郡長瀞(ながとろ)町

 秩父盆地東側に露出する三波川帯の変成岩の一種。三波川帯は関東から四国・九州まで延びています。結晶片岩は含まれる鉱物によって色が変わり、黒色は石墨片岩・緑色は緑泥石片岩・紅色は紅簾石片岩といいます。薄く剥がれる特徴(片理構造)が長瀞の「岩畳」をつくり、また板石塔婆として関東一円で使われました。約1300年前、結晶片岩類から銅が見つかり、朝廷に献上され「和銅開珎」という貨幣が造られ年号も「和銅」に変えられました。

岩石名:蛇紋岩(御荷鉾(みかぶ)緑色岩類)/ 産地:埼玉県秩父(ちちぶ)郡皆野町

 蛇紋岩は秩父盆地東側に露出する三波川帯の変成岩の一種。三波川帯は関東から四国・九州まで延びています。蛇紋岩は国会議事堂の石材として使われました。方解石などの白い部分が混じっているものは「蛇灰岩」と呼びます。蛇紋岩は地すべりを起こしたり石綿が含んでいたりと人々の暮らしにマイナス面ももっていますが、半透明の緑色のきれいなものは「秩父ひすい」と呼ばれ、印材などに使われ親しまれてきました。

 

箱根ジオパーク

岩石名:本小松石/ 産地:神奈川県真鶴町

 「本小松石」と呼ばれる箱根ジオパークの真鶴エリアで見られる石は、約十八~十五万年前に活動した箱根火山の溶岩が固まって形成された緻密 な安山岩です。真鶴周辺では、本小松石の他にも強度に優れた安山岩があり、城の建設などで多く石材が必要とされた戦国時代から江戸にかけて石材業が一気に発展しました。幕末期には 品川の台場建設にも使われました。

 かつては真鶴半島全体で採石が行われ、船を使って各地に石材を運び出していましたが、現在では付加価値の高い本小松石の採石しか行っておらず、 高級墓石などに使われています。

 

伊豆大島ジオパーク

工事中

 

中部地方

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伊豆半島ユネスコ世界ジオパーク

岩石名:凝灰岩(ぎょうかいがん)/ 産地:静岡県伊豆市湯ヶ島 白浜層群

 伊豆半島は、南の海で生まれた海底火山がプレートとともに移動し、本州に衝突してできた半島です。そのため伊豆半島のあちこちで海の底にたまった火山の噴出物が見つかります。この石は海の底にふりつもった白く細かい火山灰が長い年月をかけて石になった凝灰岩です。伊豆と本州が衝突してもり上がったため、海の底にあった石が陸上に姿を現しました。よく見ると石の一部が緑色になっています。もとは白っぽい火山灰でしたが、温泉の作用などによって緑色に染め上げられたのです。きれいな緑色のしましまの石は、建物の材料としても人気がありました。

 

佐渡ジオパーク

岩石名:球顆流紋岩(きゅうかりゅうもんがん)/ 産地:新潟県佐渡市下相川

 普通の流紋岩には見られない「球」が含まれていることが特徴です。球の部分はまわりよりもやや固いため、浮き上がって見えます。固い性質を利用し、江戸時代には、佐渡で採掘された金銀鉱石を細かくすり潰すための石磨(いしうす)として使われました。佐渡市下相川の海岸には、石磨に利用するために球顆流紋岩を切り出した石切場跡が今でも残されています。

 この岩石は大昔の火山活動によって作られました。佐渡には現在、火山はありませんが、大昔の火山活動によってもたらされた岩石を利用して、人々の営みが続けられてきた歴史に触れることができます。

 

苗場山麓ジオパーク

岩石名:無斑晶ガラス質安山岩(爪石)/ 産地:長野県下水内郡栄村長瀬地内

 約150 万年前~100 万年前、毛無火山の溶岩が信濃川に流れ込みました。この中に斑晶が10 分の1以下の無斑晶ガラス質安山岩と呼ばれる黒く光る岩石が含まれています。これらを中野の露頭や志久見川流域の川原でみることができます。

 この岩石は、割ると割り口が非常に鋭利になるため、旧石器時代~縄文時代、石器の材料として利用されていました。旧石器時代の加用中条A 遺跡は、この岩石を使った石器製作遺跡です。15,000 年前の縄文時代草創期の横倉遺跡からは、無斑晶ガラス質安山岩製の石槍が10 数本出土しています。この岩石は、爪石として石の愛好家に珍重されています。

 

糸魚川ユネスコ世界ジオパーク

岩石名:石灰岩/ 産地:新潟県糸魚川市黒姫山

 糸魚川市の黒姫山や明星山は石灰岩でできています。この石灰岩は、南の海のサンゴ礁にすんでいた生き物の死がいが海底にたまってできた石です。展示されている石灰岩に含まれているのは、コーウェニア・オウミエンシスという種類のサンゴの化石です。石灰岩から見つかる化石の種類から、この石灰岩が今からおよそ3億年前にできたことがわかっています。この石灰岩のもとになったサンゴ礁は、もとは南の海の海底火山の上にありましたが、海底の岩盤(プレート)の動きによって長い時間をかけて移動してきたものです。石灰岩はセメントなどの材料となる資源であり、現在も黒姫山で採掘されています。

 

南アルプスジオパーク

岩石名:赤色(せきしょく)チャート/ 産地:長野県伊那市南アルプス(三峰(みぶ)川河原)

 チャートは、二酸化ケイ素の殻を持つ放散虫などのプランクトンの死骸が、海底に堆積して固まった岩石です。二酸化ケイ素は無色透明のため、不純物によって様々な色に染まります。南アルプスに産出する赤色チャートは、酸化鉄によるものです。南アルプスは、正式名称を赤石山脈と言いますが、この赤石山脈の名前は、赤石沢に露出する赤色チャートに由来しています。大昔に海の底にあったものが、海の無いこの地域まで押し上げられ、現在の南アルプスを形作っています。ダイナミックな大地の変遷を感じることができる岩石です。

 

立山黒部ジオパーク

岩石名:黒部川花崗岩(通称:パンダ石)/ 産地:富山県黒部川上流

黒部のパンダは世界一!? ~北アルプスが急激に隆起した証拠~

 日本の屋根“北アルプス”を流れる黒部川の上流には、黒部川花崗岩というパンダ模様の岩石が分布しています。花崗岩は、地下のマグマがゆっくり冷えて固まったもので、通常地下2~3kmよりも深い場所でつくられます。黒部川花崗岩は、地上に露出している花崗岩としては世界で最も新しく、約80万年前にできたものです。つまりこの岩石は、80万年の間に数千メートルの距離を上昇したことになります。黒部川花崗岩は、北アルプスが急激に隆起し、黒部川によって激しく侵食された結果、地表に現れたのです。

 

白山手取川ジオパーク

岩石名:礫岩(長径4.5cmほどの礫はオーソコーツァイト)/ 産地:手取川(牛首川)河原(白山市白峰)転石

 白山手取川ジオパークの山のエリアに広く分布する、恐竜が生きていた時代の手取層群という地層のなかには、礫岩層がいくつかあります。この礫岩には、丸くて少し透明感のある石がたくさん含まれていることがあります。これは、オーソコーツァイトと呼ばれ、ほとんど石英の粒でできた石です。とても固いのですが、ここまで丸くなっていることからは、長い距離にわたって川を流され運ばれてきたことが想像できます。このような石ができる環境は、日本海がまだなく、大陸と日本がくっついていた時代に、大陸の奥地から河川によって侵食、運搬、堆積した石ということになります。日本が大陸とくっついていたことを示す石となるわけです。

 

恐竜渓谷ふくい勝山ジオパーク

岩石名:手取層群の植物化石入り泥岩/ 産地:福井県勝山市北谷町杉山

 勝山市からはこれまで5種の新種を含む多くの恐竜化石が産出しています(2018年7月現在)。その発掘現場があるのが北谷町の杉山です。約1億2000万年前に河川などで堆積した砂岩と泥岩からなる地層 (手取層群) で、恐竜以外にも植物や貝、カメ、魚類、ほ乳類など、当時の生態系を知る上で重要な化石が産します。この試料に含まれる化石は、シダ植物の化石で、もしかしたら勝山で見つかったフクイサウルスやコシサウルスなどの草食恐竜のエサだったかもしれません。

 

近畿・中国地方

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南紀熊野ジオパーク

工事中

 

山陰海岸ユネスコ世界ジオパーク

岩石名:玄武岩/ 産地:兵庫県豊岡市赤石

火成岩の1種「玄武岩」。日本中に多くある岩石だが、山陰海岸の玄武岩は2つの特徴がある。

1.Basaltの和名の由来になった石

 1884年当時Basaltの日本語名はなく、柱状節理の美しい豊岡市の「玄武洞」の玄武岩が有名だったことから命名。

2.地球の磁場の逆転を記録した石

 玄武岩に含まれる磁鉄鉱は弱い磁気を帯びており、この磁気の方向は溶岩が冷えて固まるときの地球磁場を記録する。1926年玄武洞の岩石が、現在の地球の磁気と反対方向に磁化していることが松山基範博士によって発見された。これによりかつて地球の磁場が現在と反対向きだった時代があったことが示された。 

 

隠岐ユネスコ世界ジオパーク

岩石名:隠岐片麻岩/ 産地:島根県隠岐の島町

 隠岐片麻岩は日本列島と日本海形成の証拠にもなる岩石です。日本列島はかつてユーラシア大陸の東海岸でした。それが地殻変動によって割れ、海の上まで引き離されました。かつてひと連なりだった同じ岩石の続きは、今も大陸にあります。片麻岩は、変成岩の中でも広域変成岩と言われ、プレート境界の現場周辺の地下で、岩石の一部成分が融解して形成される岩石の一種です。いわば「プレート活動の化石」であり、そこに含まれる鉱物を調べることで、その現場の温度や圧力(ひいては形成場の深さ)を明らかにすることができます。

岩石名:黒曜石/ 産地:島根県隠岐の島町

 隠岐の黒曜石は、先史時代には中四国近畿地方で石器材料として流通していました。最も古い時代の記録は約3万年前と言われています。その流通はのちの「出雲王朝」の文化の原型にもつながってゆきます。隠岐4島の中でも一番大きな島後の島でしか産出しませんが、産地は複数あり、品質もまちまちです。その中でも硬さと加工しやすさのバランスが取れており、最も品質が高いとされる、島の北西の久見地区の黒曜石が島外に輸出された黒曜石の大半を占めています。原岩は約550万年前のアルカリ流紋岩(重栖(おもす)層)です。

 

島根半島・宍道湖中海ジオパーク

岩石名:来待石(きまちいし)/ 産地:島根県松江市宍道(しんじ)町

 来待石は約1400万年前の浅海に堆積した大森層の塊状凝灰質砂岩です。松江市宍道町来待周辺から主に採掘され、岩質が均一で切り出しや加工がしやすく、古くから様々な場所で使われていました。古くは古墳時代の石棺として、江戸時代には灯篭や瓦の釉薬(ゆうやく)として使われ、松江藩の許可がないと持ち出せない御止(おとめ)石として保護されました。この石は、風化が早く、灰色から黄褐色に変化していくため、趣のある石材として、現在でも石灯篭などに広く使われています。日本地質学会の島根県の岩石に選定されています。

 

Mine秋吉台ジオパーク

岩石名:石灰岩/ 産地:山口県美祢市秋芳町別府

 石灰岩は、暖かい海で育ったサンゴ礁が、長い時間をかけて硬い石に変化したものです。石の表面に見られる黒い模様は、アサリやシジミによく似た形をしている「腕足類」の化石で、サンゴ礁を作っていた動物の一つです。

 地球上の陸地のうち、約1割は石灰岩でできています。その石灰岩のほとんどは、沖縄のサンゴ礁のような、陸地から近いところでできました。一方、Mine秋吉台ジオパークの石灰岩は、今から約3億年前に、陸地から遠く離れた海の真ん中ででき、それが「海洋プレート」と呼ばれる、地球表面のベルトコンベアーのような動きによって、陸地まで運ばれました。

 

四国地方

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室戸ユネスコ世界ジオパーク

岩石名:斑れい岩/ 産地:高知県室戸市室戸岬

 斑れい岩はマグマが地下深くでゆっくり冷えて固まった岩石です。室戸岬では、深い海に溜まった砂岩や泥岩の地層にマグマが貫入して出来たおよそ1400万年前の斑れい岩が地上でも見られます。これは室戸の大地が深海から徐々に隆起してきたからです。砂岩や泥岩よりも斑れい岩は硬いため侵食されず、海岸沿いの突き立った斑レイ岩はダイナミックな景観を生み出しています。

 

四国西予ジオパーク

岩石名:凝灰岩(ぎょうかいがん)/ 産地:愛媛県西予(せいよ)市

 火山が噴火した際の火山灰が降り積もってできた岩石です。四国西予ジオパークにある須崎海岸には、この凝灰岩の露頭を見ることができます。垂直にそびえたつ縞模様の露頭は、もともと水平だった凝灰岩層が地殻変動によって動いたものです。またこの地層は黒瀬川構造帯の一部とされており、四国西予ジオパークを代表する場所の一つです。またこの地層の中からは放散虫やサンゴの化石が見つかっています。その種類から、この凝灰岩が形成されたのはおよそ4億年前であると考えられています。

 

九州地方

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島原半島ユネスコ世界ジオパーク

岩石名:デイサイト/ 産地:長崎県南島原市深江町水無川下流

 「デイサイト」は、火山の石の一種です。この石は1990年から1996年まで続いた雲仙普賢岳の噴火により出てきて、年齢は23~27才になります。石の特徴は、全体的に灰色で白い粒と黒い粒が入り混じっているのがわかります。白い粒は斜長石や石英、黒い粒は角閃石や黒雲母、そして輝石と呼ぶ斑晶(=結晶)鉱物です。またこの石は丸っぽいことがわかります。これは噴火後の降雨により、石が水とともに流れる土石流が起きたためです。この土石流はふもとへ流れ下り、民家等を埋めてしまいました。たかが石かと思うかもしれませんが、この石から火山、水、災害という物語を知ることができます。

 

阿蘇ユネスコ世界ジオパーク

岩石名:ASO-1溶結凝灰岩(ようけつぎょうかいがん)/産地:熊本県菊池市

 火山が規模の大きな噴火を起こすと、火砕流が発生することがあります。火砕流は、高温(数100℃以上)の軽石や火山灰、火山ガスがいっしょになって流れるものです。流れた後に堆積した軽石や火山灰が自重で圧縮され、また、まだ高温であるために、互いにくっつき合い、固い岩石になることがあります。これを、溶結凝灰岩と呼びます。

この岩石は、およそ27万年前に阿蘇で大火砕流が発生したときのASO-1と呼ばれる溶結凝灰岩です。

 石の細部を見ると、黒っぽくやや平らにひしゃげた部分が見られるのが大きな特徴です。これは堆積した後、軽石がひしゃげながら固まってできた、黒曜石です。

 

おおいた姫島ジオパーク

岩石名:達磨(だるま)山溶岩(流紋(りゅうもん)岩)/ 産地:大分県姫島(ひめしま)村 姫島西浦海岸

 姫島の7つの火山のうちの1つ、約12万年前に活動した達磨山火山の溶岩で、はっきりした縞(しま)模様(流理構造という)が特徴。縞模様を作る灰色の層の間に挟(はさ)まれる、黒っぽいガラス質な層には、細かい割れ目がみられる。この割れ目は、溶岩が冷え固まる時に、黒っぽい層が他の灰色の層よりも多く収縮してできたもので、層の表面に現れるブドウの房のような形から、地元では「ブドウ状黒曜石(こくよう)」として知られている。

 

おおいた豊後大野ジオパーク

岩石名:溶結凝灰岩(ようけつぎょうかいがん)/ 産地:大分県豊後大野(ぶんごおおの)市朝地町大野川河床

 この石は、約9万年前に起きた阿蘇火山の4回目の巨大噴火によって生じた火砕流が冷えて固まってできた石です。火砕流とは高温の軽石や火山灰、火山ガスなどが入り混じって一気に流れ下る現象です。この噴火による火砕流は九州の大半に広がり、一部は本州の山口県にまで到達しました。火砕流が厚くたまった場所では、火砕流の熱で中の軽石は溶けてペチャンコに押しつぶされてしまいます。この石の黒いスジは、そうして押しつぶされた軽石が溶けてガラスになったもので、横から見るとスジに見えますが、立体的には平べったい形をしています。

 

天草ジオパーク

岩石名:中生代白亜紀の貝化石を含む砂岩/ 化石名:プテロトリゴニア・オガワイ/ 産地:熊本県天草(あまくさ)市御所浦(ごしょうら)町/ 地層:御所浦層群江の口層

 恐竜時代の白亜紀(約1億年前)の浅い海に栄えていた三角貝(サンカクガイ)の仲間です。三角貝の仲間では最も多く見つかる種です。標本は貝殻の形(印象)が石に残された、印象化石と呼ばれるものです。御所浦島には誰でも体験できる化石採集場があり、この貝化石も見つかります。

 

霧島ジオパーク

岩石名:軽石/ 産地:宮崎県都城市夏尾町

 まず、この石を手に取ってみてください。大きさの割に軽いことが分かります。また、表面には穴がたくさん開いていますね。これは、火山噴火で降ってきた「軽石」なのですが、一体どうやってできたのでしょうか?例えば、コーラのボトルを振ってからふたを開けると、中に含まれている炭酸ガスが急激に泡だって勢いよく噴き出します。実は、火山でもよく似たことが起こっていて、地下からマグマが上昇するにつれて中に溶け込んでいた水が水蒸気として分離し、それが急激に膨張して爆発に至るのです。つまり、噴き出したコーラの泡が、噴火で言えば軽石にあたることになります。南九州では、軽石は「ボラ」と呼ばれており、園芸用土として広く使われています。

 

桜島・錦江湾ジオパーク

岩石名:噴石(ふんせき)/ 産地:鹿児島県鹿児島市桜島の西側

 この噴石は、海岸まで飛んできたわけではなく、山頂付近から流されて海岸にたどり着きました。そのため、削られて少し丸みを帯びています。噴石とは、火山が爆発的な噴火をしたときに火口から飛び出した火山弾(溶岩の破片)や火山をつくりあげている岩石のかけらのことを言います。見ると、火山ガスが抜けて、穴がたくさん開いていることが分かります。

 

三島村・鬼界カルデラジオパーク

岩石名:自然硫黄(いおう)/ 産地:鹿児島県三島村硫黄島 硫黄岳

 鬼界(きかい)カルデラの北縁に形成された硫黄島にそびえ、現在も盛んに噴煙をあげる活火山である「硫黄岳」から採取した自然硫黄である。自然硫黄は火山の噴気孔で火山性ガスに含まれる硫化水素(H2S)と二酸化硫黄(SO2)が反応し、冷却されて生成される元素鉱物の一種である。

 硫黄島は、明治以来、硫黄岳の硫黄鉱山で栄えてきたが、硫黄の需要減から1964年に閉山になり、大規模な人口流失とともに経済に大きな打撃を受けた。その後、1980年から1997年までオパール硅石の採掘が行われたが、安価な輸入品との価格競合の影響で工場は閉鎖し、現在も休鉱中である。

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