嬬恋高原キャベツ

「高原キャベツ」 で有名な嬬恋村は、標高700~1,400mに広がる日本一の夏秋キャベツの産地である。 8月~9月の最盛期には、1日10万~20万ケース、年間1,000万ケース以上が全国各地に出荷されている。その時期、 嬬恋村産のキャベツの売上は全国の総出荷量の半分を占め、名実ともに「日本一のキャベツ産地」と言える。 キャベツは高温や干ばつに弱く、成育適温は15℃~20℃とされる。これは嬬恋村の6月~9月の平均気温に合致し、 昼と夜の温度差が大きい事が、美味しいキャベツを作り出している。また、噴火による火山灰などの噴出物が積もった土は、 水はけがよく農地に適している。火山灰や溶岩にはミネラルが含まれており、それらが長い年月をかけて土壌に浸み込み、 肥沃な土地を形成している。約12℃の平均気温、都市近郊の立地条件が揃ったことで、キャベツ生産地としての発展を 支えたと言われている。浅間火山の活動により形造られた高原地形は、キャベツ栽培に適する大地を作り、 大型機械(トラクター)使用の農業を可能にしている。