鹿沢温泉・新鹿沢温泉

鹿沢温泉は古くは“山の湯”とも呼ばれ、湯の丸山の中腹の標高1,525mに位置し、 泉質はpH7.0の炭酸水素塩泉で、胃腸病や冷え症、神経痛などに効果がある。源泉温度は46℃、 毎分480ℓが自然湧出している。古くから祢津領と上州の国領の国境論争が盛んな場所であり、 既に1656(正保2)年には、この件に関する文書が残されている。温泉名称の「かざわ」とは、 手負いの鹿が湯治をしていたところを発見した開湯伝説に由来しているとされる。 江戸から明治の時代にかけて湯治場として発展していったが、1918(大正7)年の大火で温泉街は焼失した。 温泉街は紅葉館の一軒を残し、後に引湯管を整備して現在の新鹿沢温泉の場所に移転した。 「雪山賛歌」発祥の地としても知られ、紅葉館の向かいには「雪山賛歌の碑」が建てられている。 嬬恋村では、正午を告げる防災無線のチャイムに雪山賛歌のメロディが使用されており、現在も多くの人々に親しまれている。