上の舞台溶岩

1108(天仁元)年の噴火時に「大笹火砕流(追分火砕流)」とともに噴出した溶岩が 「上の舞台溶岩」である。先端部の厚さは40m以上あり、「鬼押出し溶岩」の下にもあることが確認されている。 近年、この溶岩と火山砕屑岩の互層は通常の溶岩ではなく、火口付近にあった溶結火砕丘の一部が流動化し、 流下したものという論文が発表されている。露頭では溶岩が下位の丸みを帯びたキャベツ状の本質岩塊層に 移行している現象が認められること等から、これらを溶結火砕岩としている。また、溶岩にいついても 火砕成溶岩という新しい地質用語が使われるようになり、火山活動を新たな視点で研究しようとする方向が注目されている。